終末医療を考える。
鍼灸の学生時代から、終末医療に関わることを望んでいた。
なぜなのか理由はわからなかった。
一昨年、ひとりの女性が亡くなるまでの三夜、仕事を終えてから、ずっと朝まで側にいた。
何も出来ない無力感と、後悔しか無かった。
亡くなった後は、虚しさと悲しさの繰り返しで、気がつけば泣いていた。
終末へ関わる事への自信を無くした。
現在でも、思い出すだけで涙が出る。
こういう気持ちを、医師でイスラム教徒の友人に伝えると
「悲しんではいけない。亡くなる人は、痛みのない、年をとらない世界へ行く。
その人達は、悲しむことを望まない。私たちはいつも微笑む。
テルミも笑うのだ。健康で明るくて強い姿を見せていなくてはいけない。
そういう人の所にみんな集まるのだ。」と、答えてくれた。