【 しんりょく（新緑）〜規則的に不規則にめぐる季節と、新しい命のめばえ〜】

すがすがしい青空のもと、土と向かい合う時間がうまれた。

シャベルで土を掘り起こし、くわで土を耕し、苦土石灰をまき、堆肥を土にまぜこむ。ふかふかになった土を、畝立てする。

 普段手入れされていなかった畑の土はごつごつしている。荒れ地に種をまいても芽が出る確率は低い。荒れ地に苗を植え付けたとしても、育つかどうかはわからない。（生命力のとても強い植物であれば、荒れた土地でも育つかもしれないが）

土作りとともに大切なものが、時期、つまりタイミングである。タイミングとはいえ、絶対その日でなければならないという事はなくて、おおよその期間、ある一定の理想的な気候を待つことも必要らしい。

私は農業のプロではないので、詳しいことはわからない。ただ、自然にはどうやっても逆らえないということだけはわかる。

どうか、やわらかな新しい緑、厳しい冬が通り過ぎることを待っていた鮮やかな花びら、風にあおられて時おり銀色に光る麦の穂、田植え前に広がる小さなれんげたちの変化を眺め続けることができますように。

そしてまた、来年も出会うことができますように。

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