結核のはなし
「うちの旦那よ。こんめぇころによ、結核やったっちゃわ。最近それがまた出てきたっちゃわ。」
最近耳にした話だ。
私たちが行っている、〈経絡治療〉という日本で昭和のはじめに生まれた治療は、もともと結核などの西洋医学では治らない患者さんが出てきた、という時代背景もあり、生まれたものでもある。
(治療体系がととのうまでの道のりは、・・・簡単には説明することが出来ない。)
うちでも、呼吸器系の症状をおもちの方も(きっかけは首が痛くて回らなくなり治療にみえた)発作が出なくなり、お薬もかるくなっていった。
それはさておき、
結核といえば、《モクサアフリカ》www.moxafrica.org が、頭に思い浮かぶ。
以下、ネットで見つけた『鍼灸OSAKA』vol.28 No.2(2012.sum)記事より一部抜粋・引用
「モクサアフリカはイギリスで登録されているチャリティ団体であり、2008年にお灸を、アフリカサハラ南部で広まりつつある肺結核との闘いを助けるために、投薬治療に付加して、また薬品が得られない場所では代替療法として利用する可能を研究するため創られました。
モクサアフリカは1930年代に福岡大学の原志免太郎博士によって開発された手法を採用しました。当時の日本の肺結核による死亡率はおよそ200/100,000でした。この率は1945-6年の破壊的な出来事の後には280にまで増えています。肺結核は当時群を抜いて死因のトップだったのです。(http://eprints.lse.ac.uk/22459/1/04_92.pdf)
(中略)
今日、肺結核はアフリカ大陸を荒廃させています。HIV/AIDSとの複合感染が火に油を注いでいます。この病気で毎日2,000人のアフリカ人が死んでいると見積もられています。モクサアフリカはこれまでのところウガンダと南アフリカで活動してきました。ウガンダは公的な発病率を228/100,000としています(といっても過小評価ですが)。一方南アフリカは971/100,000という信じ難い率です。南アフリカにはデータを集めるインフラがあることを考慮すると、このデータこそ大陸の他の部分を横切る、より真実に近い像を反映させているでしょう。比べて日本の発病率は現在22/100,000です。」
日本国内においても、お灸が一般家庭に再び浸透してくれたらよいのにと思う。
スキンシップにもなるし。(しかし、やけどには注意)
結核や梅毒。最近、昔流行っていた病名を再び耳にするようになった。
医療が進歩して、物にもあふれ、何不自由なく生きていける世の中になったはずなのに。
物欲では心は満たされず、寂しい人間が増えた。
そして人間自体が弱くなった気がするのは、私の気のせいだろうか。