心臓と血液と脈拍
朝起きて、今日も心臓が動いていることを意識する。
そんな人はどれくらいいるだろう。
多くの人は、目が覚めることを当たり前だと思う。
中には、朝など来なければいいと思う人もあるかもしれない。
生きている限り、心臓は動き、全身に血液を送り出してくれる。
血液の働きは4つ
①物を運ぶ
肺から酸素、消化管から栄養素、内分泌腺からホルモンを全身の細胞組織に運ぶ。
全身の組織で生じた二酸化炭素やその他の不要な代謝産物を組織から運び出し、肺や腎臓に送り、体外へ排出する。
②身体を何事も無いかのように保つ
体液のpHバランスや、浸透圧の調整、体熱の運搬により、体温の調節・均一化に役立つ。
③身体を守る
生体内に侵入した細菌や異物を取り除く。(食作用・免疫反応など)
④怪我した時に、血を止める
血管壁が損傷され出血した場合、損傷部位で自ら凝固し血液の損失を防ぐ。
(※脳梗塞や心筋梗塞を起こしたことがある方は、血液が固まらないようにするお薬を服用なさるので、怪我をなさらないように注意が必要となります。
また、歯医者で治療を受ける、新たに病気がみつかり手術の必要性が生じた。という時が大変です。)
心臓から拍出された血液は、全身にある各々の臓器をめぐる。
血液がめぐるから、各々の臓器がはたらく。
それぞれが各々の役割をこなしてくれている。
それらがスムーズに連動してくれるからこそ、色々な活動ができる。
だけど、知らない人は多い。
異常を感じ、病名がついて、はじめてその存在をする人がほとんどではないだろうか。
各機関の循環には、その器官の機能とかかわりあった特徴を持つ。
①冠状循環
心臓は、死ぬまでずっと、全身に血液を送り続ける。
しかし、心臓を構成する心筋そのものは、心房や心室に流れる血液を利用できない。
そのため、心筋は大動脈の起始部から出ている、心臓を冠状に取り囲んでいる左右2本の冠状動脈によって血液の供給を受けている。
冠状循環で配分される血液量は、心拍出量の約5%を占めている。
冠血流量は心臓の収縮に影響をうけるため、特に左心室が強く収縮する際には、左心室の冠血流量は著しく妨げられる。
心筋を栄養する冠状血管は組織の代謝産物によって局所性に調節されるが、自律神経の支配も受けているため、強度な緊張が続くと、交感神経活動が高まり冠状血管が収縮する。
ストレスが良くないと言われるのは、こういうことだ。
冠状動脈の血液が不十分となり、心筋への酸素供給がが不足すると狭心症を起こす。また、冠状動脈が閉塞して、心筋が壊死してしまう病態を心筋梗塞という。
そういえば、左右、両方のふくらはぎがつると仰る方がおられましたので、心電図の検査をお勧めしたところ、精密検査を受けることとなりました。
その結果、この冠状動脈の一部に石灰化している箇所が見つかりました。
皆様もどうぞお気をつけくださいませ。