オリンピックと鍼灸
「最近、うちの子泣かなくなりました。なんかね、よく笑うようになったんですよ。」
患者さんのお母様が帰り間際にその様に仰ったので、
「女の子は笑ってるほうが可愛いです。」とかえした。
治療を始めた頃は、「家から出たくない」と予約をキャンセルなさることもあった。
数回通っていただくうちに、強い痛み、のぼせ、むくみ、それから過剰な汗等は、少しずつ改善されていった。
「経絡」という「目に見えない川」を、まずは綺麗に流れる様に掃除することが、治療のメインなんだなと最近改めて思う。(細々したことはもっと色々あるけど)
色んなものを抱え込んで、溜め込んで、でも、どうしたらよいかわからなくて、そのうちに体の方が「痛み」や「できもの」として自己主張をはじめた。
「なんとかしなくては」「変わりたい」
そんな時に、たまたまうちを見つけて下さった。
「みえない心」の状態が「目に見える体」に「症状」として現れる。
色々やってみたけど、どうにもならない。どうしたらいいかわからない。
そういう方が増えてきた様な気がする。
「経絡治療」で有名な、大分の首藤傳明先生は「こころに効く鍼」というキャッチコピーをお使いになられていた。
「こころに効く」の「こころ」とは「五臓」の「精と神」のことを仰っていたのだなと思う。
そういえば、オリンピック選手に、経絡治療家をトレーナーとして参加させることにより、
五臓の調整をし、精神を落ち着け、高パフォーマンスに導くことができるのだから、
そうするべきだ。と仰っておられたのを思い出した。