奇経八脈の研究
昨年より、日本鍼灸史学会で「奇経八脈の研究」という発表をさせていただいている。
その前の年は、「『奇経八脈考』の典拠」という演題で、
『奇経八脈考』という書物が、どんな構成になっているのかと言うことを、
文字数の割合で表した。
研究のきっかけは、鍼灸学生時代に意味が納得できずに、暗記することが出来なかった
八脈交会穴(八総穴ともいう)と呼ばれる経穴(いわゆるツボ)の組み合わせ。
奇経治療と呼ばれていながら、奇経と呼ばれるライン上に存在しない経穴がセットにされている・・・。
なぜだか全然わからない。そしてどこにも理由が書いていない。
どうしても理解できなかったので、東洋医学概論を担当しておられる先生に伺ったところ、
「『奇経八脈考』と『素問』と『霊枢』を読んでみて下さい。」とアドバイスをいただいた。
李時珍(りじちん)という中国の明代の医家が記した、
『奇経八脈考』という本の和訳があったので、読んでみたが
ますますわからなくなった。
なぜならば、李時珍が書いていることの中に出ていない。
なんか、違うものをくっつけているような違和感。
気になり始めて四年。
研究までやっちゃって、なにをしとるんだ私は?と思いながらも
これ解明できたら、結構おもしろいかも。
医史学会に出すための「鍼灸歌賦」の調べ物をしながら、
うきうきしてしまう。