カササギについて
東洋医学を好む方ならば「扁鵲(へんじゃく)」という名前を耳にされたことがあるかもしれません。
「扁鵲(へんじゃく)」は、伝説上の一人の医家ともされておりますが、
カササギをシンボルとした先秦代の医療集団だったという説もございます。
旅先の村が、婦人を貴ぶと聞いては「婦人科医」となり
また、老人を敬愛すると聞いては「耳目痺医(じもくひい)」となり
小児を愛すると聞いて、「小児医」となったそうです。
現在は特に、細かく分かれた専門性(ニッチといったら良いのでしょうか)が求められる傾向があるように思えますが、
わたくしは、本質的な事というのは、変幻自在である、つまりその時々によって様々な表情を使い分けられるものだと思っております。
私どもの行う東洋医学は、西洋医学とは全く異なる「ものの見方・考え方」を持ちます。
だからこそ、ひとつの見方・考え方で解決できなかった問題に対応できるのではないでしょうか。
「病名」や「症状」という一部だけを見るのではなく、目の前の「あなた」と「あなた」の背景までも含めた全体を「みて」「考え」治療を行えるように、
偏った見方・考え方をしてしまわぬように、
全体をみることの出来る治療家になるように、
そのような願いも込めて、
恐れ多いのですが「カササギ」を当院のシンボルとさせていただいております。